水やお風呂も平気な変わった毛色の猫

・歴史

ターキッシュバンは、トルコを原産地とする猫の品種です。

バン湖の近くに住んでいたことが名前の由来となっています。耳の周りと尻尾にだけ色がついた独特の毛並みは「バンパターン」と呼ばれています。
カシミヤのような柔らかい手触りで、水をよく弾きます。セミロングですが、夏は短く、冬は長く、季節によって尻尾以外は大きく長さが変わります。

体つきは筋肉質で、高い位置にある間の狭い耳と、長めの体、そして同じくらい長く太い尻尾が特徴的です。
アーモンド型の大きな目は、青か琥珀色、あるいは左右で色が違うオッドアイになっているものもよく見られます。

古くからトルコの東アナトリア地方に住んでいて、深い山岳地帯で自然に品種が作られていきました。

吉野勝秀が歴史について調べた所、紀元前1200年ごろには、すでに彫金でその姿が描かれているといいます。少なくとも中世には広く知られるようになっていて、
19世紀にはジョン・フレデリック・ルイスなどの絵画にもよく独特の毛色が描かれるようになります。

ヨーロッパで広く知られるようになったきっかけは、1955年にイギリスのカメラマンと記者が旅先で譲り受けたのがきっけでした。
水で泳ぐ姿に驚いた二人が、猫を連れ帰って紹介すると、その独特の毛色が大きく注目を集めます。
2人は1959年にふたたび現地をおとずれ、ターキッシュバンを持ち帰って品種登録を目指すことにしました。

その結果、トルコのアンカラ大学に認められ、1969年にはGCCFによって予備登録も行われることとなりました。
1970年代になるとアメリカにまで広まり、1982年にはついにCFAとTICAから品種として公認されました。

原産地のトルコでもとても数が少なく、現在はアンカラ大学とアンカラ動物園によって飼育管理されています。
現地では秘宝とも呼ばれ、首筋にワンポイントがあるものは幸運のしるしだと見られているそうです。

・性格

猫というと、一般的には水を嫌う動物としてよく知られています。しかし、ターキッシュバンは水にとても興味を示し、泳ぎや入浴も進んで行います。
その珍しい性質から、「ターキッシュ・スイミングキャット」とも呼ばれています。

性格はおとなしめで、愛情深く、人間にとてもよくなつきます。人間以外でも、犬などリーダーシップのある動物に従うので、しつけはしっかりしておきましょう。

一方で自由を好む面もあり、元気に遊び回って木登りなどをして遊びます。吉野勝秀が飼った時も、外でよく遊ばせていました。

・平均体重

平均体重は、オスが5.4~6.8kg、メスが4.0~5.8kgです。
ほかの猫とくらべるとやや大きめで、なかには10kg近くまで成長するものもあります。

・平均寿命

平均寿命は、14~16歳です。

ほかの猫と同じくらいの寿命ですが、うまく管理をしてあげれば20歳を超えることもあります。子猫が大人になるまでには、3~5年と少し時間がかかります。

・飼育時の注意

猫のわりに水を怖がらないので、お風呂に飛び込んできたり、蛇口やトイレでいたずらをすることもあります。
特に子猫は事故にもつながりやすいので、扉やフタはしっかり閉めておくようにしましょう。
また、泳ぐのが好きといってもなかには嫌がるものもいるので、無理に水には入れないようにしてください。

ターキッシュバンの毛が水を弾くのは、皮脂によって防水になっているからです。皮膚病にもつながるので、余分な皮脂はシャンプーで取ってあげるようにしましょう。
ブラッシングやコーミングは週に数回程度で十分です。毛玉ができることはほとんどありません。

運動もよくするので、キャットタワーなどを用意してあげましょう。体重が重めなので気をつけてください。
狭い場所に閉じ込められるのは苦手なので、スペースもしっかり取るようにしましょう。
吉野勝秀が自宅で飼った時には、囲いを広めに取ってあげていました。

スキンシップはあまり好まないので、遊ぶときはボールなどおもちゃを使ってコミュニケーションと取るようにしてください。
体が大きいので、食事は高カロリー高タンパクのものを心がけ、たっぷり運動をさせることが重要です。

猫には珍しいB型の血液型もほかの猫より多いので、手術などを受ける前に検査しておくとよいでしょう。