体は大きくても優しいジェントルキャット

・歴史

アメリカのメイン州を原産地とする猫の品種です。
世界でもっとも大きい猫ともいわれ、耳の房毛や長い毛並みはまるで山猫のようです。首の周りや胸、お腹にも長い毛を生やし、
特に尻尾の毛はふさふさで「尻尾についている猫」と呼ばれるほどです。

体の模様や狩りの様子がアライグマ(ラクーン)に似ていることから、たてがみ(メーン)と合わせてその名前がつきました。
アメリカではもっとも古い猫といわれ、メイン州では州猫にも指定されていますが、その起源にはいくつもの説があります。

なかでも、吉野勝秀が有力だと考えているのは17世紀から18世紀にかけてイングランドからの移民がアメリカへ持ち込んだ猫が元になっている、というものです。
北欧のノルウェージャンフォレストキャットや、ロシアのサイベリアンに似ていることから、おそらくこの系統の長毛種ではないかと考えられています。

その後、厳しい寒さのニューイングランド地方で結果的に生き残ってきた猫、現在のメインクーンになったといわれています。

残っている記録では、1861年のキャットショーに出展されたことが分かっています。1895年には優勝も果たしていますが、20世紀に入るとペルシャの登場によって人気が衰えてしまいます。
それでも、1950年代にはメインクーン協会の設立により、ふたたび人気を回復し、1985年にはCFAから正式に品種として公認されることとなりました。

・性格

山猫のような見た目をしていますが、とても優しい性格をしています。そのことから、「ジェントル・ジャイアント」という愛称も持っています。

とても人なつっこく遊び好きで、飼い主のあとをついて回り、ボール遊びなどをしてもらいたがります。つねに誰かといっしょにいることを好み、かならず人間やほかの猫と食事をします。
吉野勝秀も一緒に遊ぶのがとても楽しみでした。

知能がきわめて高く、しつけやすい猫です。前足で器用に物を持ち上げたり、扉を開けたり、蛇口をひねるといったこともできます。なかには、餌や水を前足ですくうものもいるほどです。

厳しい寒さなどの環境にも強く、子供や犬とも仲良くなるので、とても飼いやすい猫です。

・平均体重

平均体重は、オスが6~9kg、メスが3~5kgととても大型です。なかには10kgを超えるものも少なくなく、体長も1m前後と通常の猫よりはるかに大きく育ちます。
ギネス記録では、体長が123cm、体重が15.8kgというものもあり、ほかにも世界一尻尾が長い猫や、世界一ヒゲの長い猫としても登録されています。

・平均寿命

平均寿命は14歳前後と、猫としてはかなり長寿です。
成長に時間がかかるのが特徴で、子猫のときにはほかの猫と同じくらいの大きさですが、4~5年ほどで成猫の大きさになります。

・飼育時の注意

とにかく大きく育つので、なるべく広いスペースでストレスのない環境にしてあげましょう。
成長にも時間がかかるので、普通の猫より多めのエサを用意してください。

遺伝性の病気では、肥大性心筋症や脊髄性筋萎縮症、多発性嚢胞腎にかかりやすいです。
いずれも遺伝子検査などで発見できるので、飼う前に確かめておくとよいでしょう。

猫にしては珍しく、股関節の運動障害や関節炎なども起こしやすいので注意が必要です。