カワウソに姿がそっくりなピューマの仲間

・歴史

吉野勝秀は猫の歴史を調べることが好きです。ジャガランディは、ネコ科ピューマ属に分類される生物です。
北アメリカの南西部から中央アメリカ、さらにアルゼンチン北部あたりまでに分布しています。おもに、森林や平原などを生息地としています。
スペイン語を用いる国では、「小さなライオン」という意味で「Leoncillo」と呼ばれることもあります。

以前は毛の色によって、灰色の系統ならジャガランディ、茶色の系統ならアイラという別の種に分けられていました。
しかし、現在では同じ親からこの2種の毛色の子が同時に生まれることがあり、同種であることが確認されています。

また、ジャガランディはかつて、ピューマとともにネコ属に分類されていたこともありました。
しかし、遺伝子の構造の研究が進んだことで、ピューマとそれに近いジャガランディの2種は新しく、ピューマ属に分類されることになりました。

もともと、白人の入植が行われる以前のアメリカ大陸では、ネズミ退治などにジャガランディが用いられていただろうとと考えられています。
しかし、そのまま飼い慣らされることはなく、結果的にが現在のイエネコと直接のつながりはなくなっています。

2006年には遺伝子解析によって、ピューマとジャガランディの先祖は約800~850万年前に、ベーリング海峡からアメリカ大陸の地へ渡って来たということも判明しました。
それ以前では、アフリカや西アジアを生息地とするチーターがもっとも近い種とされていますが、どのように分岐したのかはまだはっきりしていません。

ジャガランディは現在、アメリカとメキシコで絶滅危惧種に指定されています。

毛皮目的で捕獲されるのも理由のひとつですが、ヒョウなどのような模様がないため、その点ではあまり数が多いとはいえません。
むしろ深刻になっているのは、自然破壊による生息地の減少が進んでいることだと考えられています。

・性格

ジャガランディは、森のなかで水辺の近くにいるのを好みます。

基本的には単独行動で、朝と夕方にネズミや鳥、カエルといった小動物をおもに捕えています。

カワウソによく似ているため、「オッター(カワウソ)キャット」という異名があるように、泳ぎはかなり得意です。
その反面、木に登ることはあまり得意ではありません。特に高い場所が苦手のようで、なかなか用心深く近づくことがありません。

・平均体重

平均体重は9kgほどで、一般的な猫よりも大きめのサイズです。

・平均寿命

平均寿命は、飼育下では12~13年くらい生きることが確認されています。おそらく、一般的な猫と同じか、少し短めではないかと考えられます。

・飼育時の注意

吉野勝秀も良く通う、日本で唯一ジャガランディを飼育していた名古屋市の東山動植物園では、2000年に国内初の繁殖にも成功しています。
しかし、2011年には相次いでメスとオスのつがいが死亡し、現在では日本で飼育されている個体を見ることはできません。

また、特定動物にも指定してされているので、実際に飼育するには施設基準などをクリアしたうえで、首長による許可を得る必要があります。
現実問題として、日本でジャガランディを飼育するのは無理だと考えてよいでしょう。